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壁を撤去して部屋を広くするリフォーム⁠|耐力壁の確認と費用

壁紙と内装

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運営:株式会社紺野商事 カベウチ編集部(編集方針)宅地建物取引業 東京都知事(1)第111070号

この壁がなければ、部屋がもっと広く使えるのに。壁を撤去するリフォームは、その壁が建物を支えているかどうかで、できることが大きく変わります。

壁を撤去するリフォームの前に確かめる、筋交いのある耐力壁と間仕切り壁のイラスト

結論間仕切り壁なら撤去だけで約2〜4万円。耐力壁かは建築士が判断する

  • 間仕切り壁の撤去は8畳分で約2〜4万円、床や壁紙の補修まで含めた例で約11〜26万円
  • 建物を支える耐力壁や柱は、そのままでは取り払えない
  • 耐力壁かどうかは、見た目や叩いた音では分からない
  • 耐力壁でも、補強の計画を立てれば開口を広げられる場合がある

どの壁なら撤去できる?耐力壁と間仕切り壁の違い

撤去しやすいのは部屋を仕切るだけの間仕切り壁で、建物を支える耐力壁や柱のある壁は、そのままでは取り払えません。

壁の種類役割撤去の考え方
耐力壁地震や風の横からの力に抵抗するそのままでは不可。補強の計画が要る
柱がある壁上の階や屋根の重さを支える柱を抜くなら、はりの補強などが要る
間仕切り壁部屋を仕切る撤去しやすい。中の配線や配管を確かめる

耐震性は壁の量だけでなく、配置のバランスにも左右されます。2000年の基準の見直しで、耐力壁をバランスよく配置することが明確になりました(国土交通省)。

国の委員会が熊本地震の被害を分析した報告では、被害の大きかった益城町中心部の木造で、倒壊・崩壊の割合は2000年6月以降に建てた家が2.2%でした。1981年5月以前の家は28.2%です。

熊本地震で益城町中心部の木造住宅が倒壊・崩壊した割合は、1981年5月以前に建てた家が28.2%、1981年6月〜2000年5月が8.7%、壁の配置のバランスなどが明確になった2000年6月以降が2.2%(日本建築学会の調査を国の委員会の報告書から)

枠組壁工法(ツーバイフォー)の家は、壁が建物を支える割合が大きいため、さらに慎重な確認が要ります。

耐力壁かどうかは誰が見分ける?

耐力壁かどうかは、建築士が図面を読み、現地で天井裏や床下、壁の中を確かめて判断します。住まい手が見た目で見分けることはできません。

壁を撤去するリフォームの前に建築士に見せる書類は、確認済証と検査済証、平面図、構造の図面、前回のリフォームの記録、耐震診断の結果の5つ

図面がない家でも、小屋裏や床下をのぞけば、柱や筋かいの位置を調べられます。1981年5月以前に建てた家なら、耐震診断から補強までの流れもあわせて確かめておくと、計画を立てやすくなります。

耐力壁を取り払いたいときの補強

耐力壁を取り払うなら、別の場所に壁を足すか、はりを補強して、建物全体の強さを保ちます。どこまでできるかは、建築士の計算で決まります。

壁を撤去するまでの流れは、書類をそろえる、建築士が調査する、補強の案をつくる、見積もりと建築確認の要否を確かめる、撤去と補強の工事をする、の順
  • 壁の一部を残し、開口を小さめにする
  • 取り払う壁の代わりに、別の位置に耐力壁を足す
  • はりを補強し、柱を抜いた部分の重さを受ける

壁を撤去したあとは、床・天井・壁紙・電気の補修が要る

壁を取り払うと床や天井に壁の跡が残るため、仕上げの補修まで見積もりに入っているかを確かめます。

  • 床:壁の下に床材がない、高さが違う場合は、張り替えや継ぎ足しをする
  • 天井:壁の跡を補修し、照明の位置を広さに合わせて見直す
  • 壁紙:残る壁との継ぎ目が目立たないよう、面ごとに張り替える
  • 電気:スイッチやコンセント、壁の中の配線を移す
  • 冷暖房:仕切りがなくなり、エアコンの効き方が変わる

撤去後の補修をどこまで工事するかは、部屋の写真をLINEで送って相談できます。壁を取り払えるかどうかの判断は、建築士に頼んでください。

壁を撤去するリフォームの費用は?補強の有無で大きく変わる

間仕切り壁の撤去だけなら、8畳分(壁の長さ4.5m)で22,800〜37,000円が相場です。一括見積サービスのミツモアが、2024年1〜12月の見積もり料金から出した金額です(集計に使った件数は公表されていません)。

実際は床や壁紙の補修が加わります。同じ集計の例では、総額は次のとおりでした。

工事の組み合わせ総額の例
撤去(1.8m)、壁紙20㎡、クッションフロア20㎡114,800円
撤去(3.6m)、スイッチ・コンセントの移設、壁紙25㎡、フローリング13㎡など231,250円
撤去(2.7m)、引き戸の設置、壁紙30㎡、クッションフロア25㎡261,500円

耐力壁を取り払う工事は、ここに建築士の設計と補強の費用が加わります。金額の差がつくのは次の4点です。

  • 耐力壁か間仕切り壁か(補強の有無)
  • 建築確認の手続きと、建築士による設計が要るか
  • 床材や天井を、部屋全体で張り替えるか部分で直すか
  • 電気の配線や配管を移す範囲

2025年4月から、木造2階建てで壁の過半を直すような工事は建築確認の対象です。構造上重要でない間仕切り壁だけを直す工事は、手続きが要りません(国土交通省)。

壁を取り払ったあとの進め方は、次の記事も参考にしてください。

よくある質問

Q. 壁を叩いた音で、耐力壁かどうか分かりますか?

分かりません。筋かいや構造用の合板は壁の中にあり、音や見た目では判断できないため、図面と現地の調査で建築士に確かめてもらってください。

Q. 柱だけ残して、壁を取ることはできますか?

耐力壁でなければ、柱を残して壁だけを取り払う方法があります。残した柱を部屋のアクセントとして見せるか、仕上げ材で包むかも決めておきましょう。

Q. 工事の間も家で暮らせますか?

暮らしながら進められますが、壁の撤去は音とほこりが出ます。工事する部屋を空にして周りを養生し、補強の有無で変わる工期を工程表で確かめてください。

まとめ

  • 壁を撤去するリフォームは、耐力壁かどうかの確認から始める
  • 判断は建築士が図面と現地で行い、取り払えない壁も補強で開口を広げられることがある
  • 床・天井・壁紙・電気の補修まで見積もりに含める

次の一歩として、家を建てたときの確認済証と図面を探し、手元にそろえておきましょう。

出典

この記事は、次の資料を確かめて書いています。

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