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耐震リフォームの進め方⁠|耐震診断から補強工事・費用まで

壁紙と内装

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運営:株式会社紺野商事 カベウチ編集部(編集方針)宅地建物取引業 東京都知事(1)第111070号

1981年より前に建った実家や、築30年を超えたわが家の地震への備えが気になる。耐震リフォームは、建てた年を確かめ、耐震診断で弱い箇所を知ってから補強する、という順で進めます。

壁の中の柱に構造用合板と金物を取り付ける、耐震リフォームの補強工事のイメージ

結論まず建築士の耐震診断。補強工事は木造2階建てで中央値186万円

  • 耐震改修の工事費は、木造2階建てで中央値186万円(日本建築防災協会の集計)
  • 2000年5月以前に建てた木造住宅は、まず建築士の耐震診断を受ける。自治体の派遣制度から探すと早い
  • 補強は、壁・接合部の金物・基礎・屋根の軽量化の組み合わせ
  • 補助と減税は、契約と工事の前に条件を確かめる

わが家は旧耐震?建てた年で分かる基準の違い

木造住宅の耐震性は建てた時期の基準で大きく違い、1981年6月と2000年6月が区切りです。国土交通省も、2000年より前の木造住宅はリフォームの機会に接合部などを確かめるよう呼びかけています。

建築の時期呼び方主な特徴
1981年5月以前旧耐震基準必要な壁の量などが見直される前の基準
1981年6月〜2000年5月新耐震基準接合部の金物や壁の配置の決まりが明確になる前
2000年6月以降2000年基準接合部の仕様と壁の配置のバランスが明確に

建築の時期は、建築確認を受けた日で見ます。確認済証や登記事項証明書で確かめられます。

耐震リフォームの前に受けた耐震診断で、今の耐震基準を満たさなかった割合は、旧耐震の木造住宅で97.4%、1981年から2000年5月までの木造住宅で86.6%(木耐協、2006年4月〜2025年9月の29,974棟)

木耐協(日本木造住宅耐震補強事業者協同組合)の集計です。診断を依頼した家の結果で、地域全体の平均を表すものではありません。

耐震診断は誰に頼む?

耐震診断は建築士に頼みます。自治体の診断士派遣や補助の制度を使うなら、自治体が登録・認定した診断士が診断することが条件です。

耐震診断とは、建築士が壁の量と配置、接合部、劣化の具合を調べ、建物の強さを「評点」という数値で表すものです。一般診断法と精密診断法の2つがあります。

  • 一般診断法:壁や天井をはがさず、目で見える範囲と図面で調べる
  • 精密診断法:必要に応じて仕上げをはがすなど、より詳しく調べる
  • 評点の目安:自治体の改修の補助では、補強後に1.0以上とする条件が見られる(横浜市など)

たとえば横浜市は「横浜市木造住宅耐震診断事業」で、2000年5月31日以前に建築確認を得て着工した木造住宅に、無料で診断士を派遣しています(2026年9月29日確認)。

診断は自治体の制度か建築士事務所へ、補強工事の見積もりは施工会社へ、と役割を分けて考えると進めやすくなります。

補強工事は、壁・接合部・基礎・屋根を組み合わせる

補強は、診断で分かった弱い箇所に合わせて、壁・接合部・基礎・屋根の4つを組み合わせて行います。

補強する部分主な工事
壁筋かいや構造用合板で耐力壁を増やし、配置のバランスを整える
接合部柱と土台・はりをつなぐ金物を付ける
基礎ひびを補修し、鉄筋の入っていない基礎を補強する
屋根重い屋根を、軽い屋根材に葺き替える

壁をはがす補強は、内装の張り替えや間取りの変更と同時にすると手間をまとめられます。壁を動かすときの確認点は壁を撤去するリフォームで紹介しています。

耐震リフォームの費用はいくら?

日本建築防災協会の集計では、木造2階建ての耐震改修の工事費は中央値が186万円で、100〜150万円の工事が最も多くなっています。

耐震リフォームの工事費は、日本建築防災協会の集計で木造平屋の中央値が140万円、木造2階建ての中央値が186万円

1997年以降に自治体の補助制度を使った24,865件の事例をもとにした目安で、2020年に公表されました。延べ面積が大きいほど、また補強前の評点が低いほど工事費は上がる傾向があります。

補強工事の見積書の中身で迷ったら、見積書の写真をLINEで送ってください。

耐震の補助はいつ申し込む?

多くの自治体に耐震診断と耐震改修の補助制度があり、工事の契約より前に申し込むのが一般的です。

  • 条件:建築の時期や評点の条件がある(横浜市は2000年5月末以前に建築確認を得た木造住宅など)
  • 受付:年度ごとに受け付け、予算の都合で締め切りが早まることがある

お住まいの地域の補助の探し方は、耐震補助金の調べ方にまとめています。

耐震改修の減税は、標準的な工事費の10%を控除する仕組み

所得税の耐震改修の特例は、1981年5月31日以前の基準で建てた家を今の基準に合わせる工事をしたとき、国が定めた標準的な工事費の10%を所得税から控除する仕組みです。

  • 10%の対象になる額は250万円まで。実際にかかった工事費ではなく、国の告示で決まった額で計算する
  • 補助金を受けた場合は、その額を差し引いた額が対象
  • 適用期限は2028年12月31日まで(国土交通省、2026年9月29日確認)

控除の対象になるかの判断は、税務署か税理士に相談しましょう。

間取りの見直しとあわせて考えるなら、間取り変更リフォームのガイドも参考になります。

よくある質問

Q. 2000年以降に建てた家でも診断は要りますか?

2000年6月以降の木造住宅は、接合部や壁の配置の決まりが明確になった基準で建てられています。ただ、増改築をした家や傷みが目立つ家は、築年数にかかわらず点検を受けると安心です。

Q. 住みながら補強工事ができますか?

壁の一部や床下で作業する補強なら、住みながら進められる場合が多くあります。工事する部屋の家具を動かす必要があるので、作業する部屋と日程を事前に確かめておきましょう。

Q. 評点が低かったら、すぐに工事が要りますか?

評点が低いほど補強の必要性は高まりますが、工事の範囲と費用は補強の計画しだいです。予算に合わせて、弱い箇所から順に補強する方法も建築士と相談できます。

まとめ

  • 耐震リフォームは、建てた年を確かめ、建築士の耐震診断から始める
  • 補強は壁・接合部・基礎・屋根の組み合わせで、評点1.0以上を目安にする
  • 補助と減税は、契約と工事の前に自治体と税務署で確かめる

確認済証や登記事項証明書で建てた年を確かめたら、お住まいの市区町村に耐震診断の制度があるかを調べてみましょう。

出典

この記事は、次の資料を確かめて書いています。

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