本文へ移動

家の売却ガイド⁠|流れ・費用・税金と特例の基本をまとめて確認

お金と手続き

6分で読めます

運営:株式会社紺野商事 カベウチ編集部(編集方針)宅地建物取引業 東京都知事(1)第111070号

家の売却は、査定から引き渡しまで数か月かかり、仲介手数料などの費用と、利益が出たときの税金がかかります。手元に残る額は、売れた金額から費用と税金を引いて見積もります。

家の売却と住み替えに向けて、荷造りをする家族のイメージ

結論仲介手数料の上限は3%+6万円+消費税(400万円超)。利益が出たら翌年に申告

  • 費用の中心は仲介手数料で、400万円超の物件は上限が売買価格の3%+6万円+消費税(800万円以下の物件は別の上限あり)。ほかに印紙税・登記費用
  • 査定・媒介契約・販売・売買契約・引き渡しの順に進み、首都圏の中古戸建ては成約まで平均100日ほど
  • 利益(譲渡所得)が出たら翌年に確定申告し、所有期間5年超かどうかで税率が変わる
  • マイホームなら、要件を満たせば3,000万円特別控除などの特例がある

この記事は制度の一般的な説明です。2026年9月時点の国税庁などの公開情報に基づいており、個別の税額や適用の可否は税務署・税理士にご確認ください。

家の売却はどう進む?

家の売却は、相場を知るところから始まり、引き渡しと確定申告で終わります。首都圏の中古戸建では、登録から成約まで2025年度で平均100.1日でした(東日本レインズ)。

家の売却の流れは、相場と査定、媒介契約、売り出しと内覧、売買契約、引き渡しと確定申告の5段階

段階ごとの期間と準備は戸建て売却の流れと期間で詳しく確かめられます。

査定の種類と頼み方は家の査定の方法にまとめています。査定額は売却を保証する価格ではないので、根拠の説明を受けてから売り出し価格を決めます。

売り出す前に確かめること

査定を頼む前に、名義・ローン・書類・境界の4つを確かめておくと、あとで段取りが止まりにくくなります。見るところは次のとおりです。

  • 名義:共有名義なら、家全体を売るには共有者全員の同意が要る
  • ローン:残高と、売れそうな価格の差
  • 書類:購入時の契約書・図面・固定資産税の納税通知書
  • 境界:隣の土地との境界がはっきりしているか

相続した家で名義が亡くなった方のままのときは、先に登記の手続きが要ります。手続きは司法書士に相談してください。

売却にかかる費用

どの家でもかかる費用は仲介手数料・印紙税・抵当権抹消の登記費用の3つで、仮に3,000万円で売れたなら仲介手数料の上限は96万円+消費税です。金額の決まり方は次のとおりです。

費用決まり方
仲介手数料上限あり。400万円超の物件は「売買価格×3%+6万円」+消費税まで
印紙税1,000万円超5,000万円以下の契約書は1万円(軽減税率、2027年3月31日まで)
抵当権抹消の登記登録免許税は不動産1個につき1,000円

800万円以下の物件の特例や、測量・解体などの費用は家の売却にかかる費用で整理しています。

家を売ったら税金はかかる?

売った金額から、買ったときの費用(取得費)と売るための費用(譲渡費用)を引いて利益が出たときに、所得税と住民税がかかります。この利益を譲渡所得といいます。

税率は、売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかどうかで変わります。所得税と住民税を合わせた税率は次のとおりです。

家の売却で利益が出たときの税率は、所有期間5年超の長期譲渡所得で所得税15%と住民税5%の合計20%、5年以下の短期譲渡所得で所得税30%と住民税9%の合計39%(所得税には別に復興特別所得税がかかる)
  • 長期(5年超):所得税15%、住民税5%(No.3208)
  • 短期(5年以下):所得税30%、住民税9%(No.3211)
  • 所得税には別に、所得税額の2.1%の復興特別所得税がかかる(令和29年分まで)

買ったときの金額が分からない場合は、売った金額の5%を取得費にできます(No.3202)。譲渡所得の申告は、売った年の翌年の確定申告で行います。

マイホームを売ったときの特例は?

マイホームを売った場合は、要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特例などがあります。主な2つを表で示します。

特例主な要件国税庁
3,000万円特別控除住んでいる家か、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る。親子や夫婦などへの売却は対象外。所有期間の長さは問わないNo.3302
軽減税率の特例売った年の1月1日で土地・建物とも所有期間が10年を超える。3,000万円特別控除と併用できるNo.3305

軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得のうち6,000万円以下の部分の所得税率が10%になります。どちらも確定申告が要り、使えるかどうかは税務署か税理士に確かめてください。

住み替えの進め方

住み替えは、今の家を先に売る「売り先行」と、新しい家を先に買う「買い先行」で、資金と日程の組み方が変わります。2つの違いを比べます。

進め方利点気を付けること
売り先行売れた金額で次の予算を決められる仮住まいが要ることがある
買い先行新しい家をじっくり選べる2つのローンが重なる期間や、売り急ぎ

新しい家でもローンを組むなら、今のローンを返す時期と、新しいローンの審査の順番を金融機関に確かめておきます。

どちらが合うかは、今のローンの残高と、仮住まいを用意できるかで考えます。

相談先と専門家の役割

売却では、相談の内容によって窓口が分かれます。不動産会社に何でも聞くのではなく、次のように分けて考えます。

家の売却の相談先は、流れや査定は不動産会社、税額や特例は税務署か税理士、登記は司法書士、ローンの返済は借入先の金融機関、相続した家の分け方は司法書士か弁護士

売り出しの時期や段取りなど、売却の流れで迷うところは、仲介の立場からLINEでお答えします。税額や特例が使えるかどうかは、税務署か税理士にお尋ねください。

よくある質問

Q. 売却で利益が出なければ、確定申告は要りませんか?

譲渡所得が出なければ、原則として申告の必要はありません。ただし、損失の特例を使う場合など申告が要ることもあるので、税務署か税理士に確かめてください。

Q. 3,000万円特別控除は、何年住んでいれば使えますか?

国税庁の案内では、所有期間の長さは要件になっていません。住んでいる家か、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることなどが要件です。

Q. 住宅ローンが残っていても売れますか?

売却代金などでローンを返し、抵当権を抹消できれば売れます。残高と売れそうな価格の差については、借入先の金融機関に早めに相談してください。

Q. 査定額どおりに売れますか?

査定額は売却を保証する価格ではありません。実際の価格は、売り出したあとの反応や買主との交渉で決まるため、価格を見直す時期も決めておきます。

Q. 売る前にリフォームしたほうがいいですか?

費用をかけても、そのぶん売却価格が上がるとは限りません。査定のときに、直した場合と直さない場合の見込みを不動産会社に聞いてから決めてください。

まとめ

  • 家の売却は、流れ・費用・税金の3つを押さえると全体が見える
  • 利益が出たら翌年に確定申告。マイホームは要件を満たせば特例がある
  • 相談先は、不動産会社・税務署や税理士・司法書士に分けて考える

手始めに、家を買ったときの契約書と固定資産税の納税通知書を探してみてください。査定にも税金の確認にも使う書類です。

出典

この記事は、次の資料を確かめて書いています。

この記事のタグ

工事のことは、LINEから相談できます

工事の内容や費用の目安を相談できます。増改築等工事証明書を出せる工事かどうかも、工事の内容からお答えできます。控除額や申告は、税理士・税務署にご確認ください。

ご相談は運営会社の株式会社紺野商事が受け付けます。

相談だけでも大丈夫です。

このガイドの続きの記事

  1. 01家の売却にかかる費用⁠|仲介手数料の上限・印紙税・登記費用5分で読めます
  2. 02家の査定の方法⁠|机上査定と訪問査定の違いと頼む前の準備4分で読めます
  3. 03戸建て売却の流れと期間⁠|査定から引き渡しまでの手順と準備4分で読めます